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楽器情報

ルシアーは日本三大名工の中出阪蔵氏です。戦後のギターブームでは最高級のギターとして人気を博しました。45年以上経過した乾いた音が印象的であり、良く鳴るギターです。出品のギターは「ギター製作50周年記念作品」のラベルが与えられた厳選素材で組み上げられた特別なギターとなっています。材は今では入手困難な最上級のハカランダとドイツ松が奢られております。音の輪郭が明瞭であり、良く乾いた甘く柔らかな音質が印象的です。

無傷とはいえませんが、使用に伴う弾き傷や打ち傷は極めて少なく、修理歴は認めません。「ギター製作50周年記念作品」とのことで、別格な扱いを受けてきた貴重なギターでした。このため極美品として出品します。

トップはドイツ松単板です。年輪は緻密な個体です。ブリッジはハカランダ、剥がれはありません。ロゼッタの寄木細工には品格があります。塗装はカシュー、オリジナル塗装です。サイドは割れ止めはありませんが、内外で杢目は一致します。中出一族のギターを数多く所有していますが、割れ止めが無くとも単板仕様を多く認めます。バックは単板、最上級のハカランダが用いられています。ヘッドの突板もハカランダです。指板には黒々とした密度の高いエボニー、目立つ凹みは認めません。フレットの減りは殆ど認めませんが、中古ですので8割残とします。音の詰まりはありません。ネックはエボニー芯が用いられたセドロ、軽度の順反でクラッシクギターとして適正な範囲と考えます。捻れはなく、当時の設計思想としては標準的な弦高となります。サドルの出代は未だありますので、もう少し弦高は下げることができます。ペグはオリジナル、2010年代に生産を終了したスペインのフステロです。