楽器情報

世界的にも非常に評価の高い桜井正毅氏、1988年第四回パリ国際ギター製作コンクール第一位を機会に世界的な製作家として世に知らさられることになります。河野賢と30年以上にわたり制作活動を行い、1998年河野賢氏の没後は河野ギター製作所の代表取締役に就任、河野ギターの特徴や構造を活かしつつ、常に独自の工夫を凝らしたギターは、常に良い音質を追求しています。音響特性と日本の風土を考えた耐気候性の高さは、プロの演奏家の為の楽器です。1970年代には最上位機No.20を筆頭に15、10をラインナップ、経済成長に伴いギターの価格とナンバー表記に乖離がみられるため、1981年12月より表記を最上位機Model.Concertを筆頭にModel.Excellent、Model.Standardと改めます。ハカランダを用いた当時の最高級機種となります。

多少の弾き傷や打ち傷を認めますが、割れや美観を損ねる大きな傷は認めず、年式を考慮すると極めて美品のコンディションと考えています。演奏された痕跡はありますが、極めて大事に使われてきた楽器です。フレットの減りは殆ど認めず、即戦力として活躍できる機能的にも最良な商品となります。重量感があり、低音はズドンと鳴り重厚で力強く、高音は明るく透明感のある音色です。豪快な杢目が印象の個体となっています。

トップはスプルース、年輪は緻密な個体です。弾き傷や打ち傷、使用に伴う小傷は年式相応にありますが、割れや大きな傷は認めません。ブリッジの剥がれはありません。塗装はカシューです。サイドは割れ止めを認め単板、バックも同様の単板です。内部塗装も丁寧な仕事が施されています。塗装はカシューです。指板に目立つ凹みはありません。フレットの減りは中古ですので9割残とします。音の詰まりはありません。ネックは軽度順反り、エボニー芯が2本、美しい姿にも貢献しています。弦高は標準的な設定となっています。サドルの出代が十分に残っていますので、お好みで弦高を下げることが可能です。ペグはオリジナルのGOTOHなっています。