オークションに参加

楽器情報

中出阪蔵を父に持ち、アグアド・エルナンデスに学び、その後もアグアド・トーンを探求したルシアーです。2021年に惜しまれつつ引退、2023年に逝去されており、新規で購入することは難しい貴重なギターです。トップ裏側には、貴重なトップ材の製作年の記載と氏の直筆のサインを認めます。氏の最高級最高峰のグレードとなっているAGUADO、ヘッドの意匠など忠実に再現されております。最高級のハカランダが用いられ、美しい姿にも貢献しています。最高級最高峰のAGUADOモデルになるとオーダーが中心と思われ、現代ギター2004年11月臨時増刊号の広告によると、アグアド250万となっております。

年式は浅くやや若さがある音ですが、クリアな音色と一音一音が明瞭で音の芯があり、密度と遠達性に優れたギターです。低音の豊かさと柔らか高音で演奏者のタッチに応え、低めの弦高は演奏性も高いギターです。目立つ傷は少なく、極美品として出品します。

トップはスプルース、年輪はこの上ない極めて緻密です。ブリッジの剥がれはありません。ロゼッタも品格があります。塗装はカシュー、使用に伴う弾き傷、打ち傷、擦り傷はありますが、いずれも極軽度であり深い傷は認めません。サイドは割れ止めを認め単板、バックも単板でいずれも最上級のハカランダとなっています。内部の仕上げも丁寧な仕事が行われ、胴内塗装が施されております。ヘッドの突板はハカランダ、綺麗な状況です。指板の凹みが認めません。フレットの減りは、中古ですので9割残とします。音の詰まりはありません。ネックはスペイン式、ネック裏はウレタンと思われます。ネックは捻れはなく、概ねストレートです。ナットはアグアドと同様に黒檀を張り合わせたものとなっています。黒檀と弦高は低めの設定となっています。サドルの出代がありますが、更に下げることはお勧めはできません。ペグはロジャースのサントス・モデル、ボタンは黒蝶貝が奢られ宝石の様な美しさです。軸間35mm、スムーズに巻き上げます。