楽器情報

ルシアーは中出一族の輝明氏、2011年に惜しまれつつ引退されています。1990年代の発売当時の最高級品です。氏の制作数は、他の一族に比べ少なく非常に緻密な仕上がりのギターが多いと感じています。父上の阪蔵氏同様に甘さがある上にやや乾いた音が印象的です。透き通る様な高音と籠もることの無い豊かな低音のギター、遠達性に優れ豊かな音量、ズンとボディを鳴らす籠もることの無い豊かな低音が特徴です。

無傷とは言えませんが、年式を考慮すると綺麗な状況であり美品として出品します。材の割れや修理はございません。四半世紀経過したヴィンテージギターですが、しっかりと整備していますので、直ぐに演奏して頂くことが可能です。

トップはドイツ松単板、年輪は緻密な個体です。ブリッジの剥がれはありません。トップの塗装はカシュー、弾き傷や打ち傷がありますが、目立つ大きな傷はありません。サイドは割れ止めを認め、杢目は完全に一致しており単板です。バックも単板、いずれも豪快な杢目です。使用に伴う傷はありますが、年式を考慮すると美品の範囲と考えます。内部の仕上げも丁寧な仕事が行われております。塗装はカシューです。ヘッドの突板は目立つ大きな傷はなく綺麗な状況です。指板には目立つ凹みはありません。フレットの減りは、中古ですので8割残とします。音の詰まりはありません。ネックはスペイン式となっています。ネックは、概ねストレートで正常な範囲と思います。ヘッド裏やネック裏には、目立つ大きな傷はありません。弦高は標準〜やや低めの設定となっています。サドルの残量は十分にありますので、更に弦高を下げることは可能です。ペグは詳細不明ですが、当時のヴィンテージの雰囲気を持った高級な仕様です。軸間は35mmです。