楽器情報

松岡良治氏は1954年創業、昭和のギターブームでは多くの量産品を製作されました。2012年他界、ご子息の利明氏に引き継がれましたが2014年には廃業されています。出品のギターはMのナンバーを持つラミレスモデルです。1970年代後半から1980年台半ばの作品は、非常に評価が高く、当時のラミレスモデルのフラッグシップモデルであったM100となります。末尾にLを持ち、レディースモデルとして発売されました。現在は630㎜モデルは弾き易さから人気のあるショートサイズとなっています。40年近く経過し乾いた音が印象的であり、艶やかな粘り気も加わり、弦長の短さがあっても音量を伴い良く鳴るギターです。下位モデルは合板が多いですが、本モデルはカシュー塗装の総単板となっています。

使用に伴い弾き傷や打ち傷、塗装のスレがありますが、いずれも軽微な状況です。また、修理歴は認めず比較的使用感の少ない状況です。このため極美品として出品します。

トップは米杉単板です。年輪は緻密な個体です。ブリッジはローズウッド系、剥がれはありません。寄木で作られたロゼッタは、品格があります。塗装はカシュー、トップには弾き傷や打ち傷がありますが、軽微な範囲です。サイドは割れ止めを認め、内外で杢目は一致し単板です。バックも単板です。ヘッドの突板はローズウッド系、綺麗な状況です。指板には目立つ凹みは認めません。フレットの減りは殆ど認めませんが、中古ですので9割残とします。音の詰まりはありません。ネックは捻れはなく、ほぼストレートです。ネックはスペイン式、エボニー芯が用いられています。弦高は標準的な設定、サドルの出代の残量は十分にありますので、更に弦高を下げることが可能ですで。ペグはオリジナルのGOTOH、軸間は35mmです。