楽器情報

YAMAHAは1966年、高級品の開発を目的にギター研究課が発足、1967年にはクラシックギター製作にあたりスペインの名工、エドアルド・フェレールを迎え、スペイン伝統の製法の技術指導を受けたとされています。1967年8月にYAMAHA GC-10、7、5、3が発売されました。当時のYAMAHAクラシックギターのカスタムを除くカタログモデルの最高峰のギターです。豪快な杢目のハカランダです。使用に伴う弾き傷や打ち傷があります。材の割れやその修理歴はありませんが、バックの力木剥がれの補修が膠で行われており、演奏上の支障はなく、美観も保たれていることから良品として出品致します。

特徴は低音の豊かで高音も明瞭です。音量を伴い、粘りのある音が印象的です。良く分離した一音一音は、適度な倍音を伴い、美しい音色のギターです。スペイン式のヘッドを持ち、指板もヘッドも一体となって箱なりを感じるギターです。弦長が豊かなため音量も伴います。弦長やテンションは気にならず、ネックの形状も手伝い弾きやすいギターです。

トップはエゾ松単板、年輪は緻密な個体です。ブリッジの剥がれはありません。トップはラッカー、弾き傷や打ち傷があります。打ち傷はクリア層のタッチアップが行われていまが、目立つのはブリッジ後方の打ち傷です。サイドは割れ止めを認め単板、豪快な板目のハカランダ単板です。バックもハカランダ単板です。いずれもウレタンと思います。目立つ傷は認めず、材の割れもなく比較的綺麗な状況です。ヘッドの突板はハカランダです。指板の目立つ凹みはありません。フレットの減りは中古ですので8割残とします。音の詰まりはありません。ネックはスペイン式となっています。ネックは捻れはなくほぼストレート、弦高はやや低めの設定となっています。ペグは過去に交換された経緯がありますが、現在は販売時のオリジナルYAMAHA YTM-61に戻されています。4弦のペグボタンに割れ目がありますが、巻き上げには支障はありません。オリジナルを尊重しこのままの出品と致します。